カタコト会話deルーマニアの旅。


★7/29 ブカレスト・ノルド駅★

【寝台車で朝を迎えて】
1室6人ベッドという人口密度の高いコンパートメントで1夜をあかす。
幸い、私のシートは3段ベッドの1番下=一番マシな場所だった。
体のデッカイ外国人のお兄さん方は大丈夫なんだろうか??

目が覚めて、顔を洗って、歯磨きして、車窓を眺める。
ユリアが歯磨き粉を大きい荷物にしまいっぱなしにしてしまったというので、
1回分を分けてほしいとのこと。
最初は何て言っているか分からず、ユリアを困らせてしまったけど、
やっと私が理解したところで、お互いなぜか笑ってしまった。
歯磨きから戻ってきて「とても強くて変わった味がしたわ」と
目を丸くして歯磨き粉の味の感想を言っていた。

昨日のウィーン→プタペストのICで汗ダラダラだったので、体がベタつく感じ。
車窓からの風は早朝とあって、ヒンヤリ。
カタン・カタンという車輪と線路の鳴らす音と一緒に、
風が私の顔に強くぶつかる。おのずと、目を細める。
「あー、初めての、ルーマニアの朝だ〜」

とある駅で列車が止まった。
ブカレストまでノンストップではなく、主要駅では止まるようだ。
コンパートメントが騒々しくなった。
オリンピアが起きた。ものすごく慌てている様子。
「お、おはよう」
しかし、彼女は荷物をずるずる引きずって廊下を駆け抜けていった。

彼女はこの駅で降りていった。(時差に気付かず寝坊したもよう)
ここからは駅名が分かるものが見えなかった。
オリンピアの街。それには間違いない。

ユリアがコンパートメントの窓からオリンピアのいるホーム(駅舎)に向かって叫んだ。
「Succes!! スクチェ〜ス」
=成功を祈っているわ。
Good luckと同じような意味かしら。
列車が動き始めたら、ユリアが私の方を向いて笑ってみせた。


【ブカレスト・ノルド駅についた!】
男性陣ものそりのそりと起きてきた。
アントニオおじさんにいたってはパンイチ……

「BUCURESTI NORD ブクレシュティ・ノルド」と書かれた(ボロイ)建物が見えた。
しばらくすると、列車が広いホームに滑り込んだ。
コンパートメントの5人、一緒になって列車を降りる。

すると、イカツイ顔したオッサン達の「タクシー?タクシー?」攻撃!!
うーん、用はないので「ヌゥ(No)」と答えて、それでもしつこければ無視。
タクの運ちゃんも大変な仕事だよね。
こうして毎日シカトされては、果敢にも別の獲物を狙って…の繰り返し。
仕事をするようになってから分かった、営業の苦しさ。
私のビビリ心臓には、シカトも結構傷つくのよ。
乗りはしないが、運ちゃん頑張れ、と思った。

優しそうなおじいさんがこっちに向かってきた。
ユリアのお父さんだった。
再会のキス&ハグ。
そのシワシワの手で、ユリアの大きい荷物を持ってスタスタと歩く。
ユリア&シャルバンのジモティ組と、私&ロベルト&アントニオ旅行者組、
ここでお別れ。
私はこれからルーマニアの旅が始まるんだとワクワクしていたので、
感傷に浸るとか、そんなおセンチな気持ちは全然なかった。

「さて、インフォメーションに行って宿を探さなくちゃね」
アントニオが言った。
滞在予定の日数が違うとはいえ、とりあえずは1晩の宿を確保したいのは3人とも同じ。
一緒に行動をすることに。

ブカレスト・ノルド駅の中にマックがあるので、そこでコーヒーブレイクがてら、
どの宿に泊まるか相談することに。
私の手持ちのガイドブックは地球の以下略。アントニオはロンリープラネット。
ロンプラにより安い宿が紹介されていたので、そこに泊まることに。
大学広場近くの、モッシロール通り(と聞こえた)を目指す。



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