カタコト会話deルーマニアの旅。


★8/8 一向はニャムツへ★

【だんだんマニアックな修道院へ】
今日はRaduさんのお友達の家のあるニャムツへ向かいます。
もう地球の以下略には載っていないある意味奥地であります。
と、言ってもド田舎というわけではありません。

Raduさんの友達はブカレストに働きに出ているので不在でしたが、
そのお母さんであるエレナさんが、私たちを招待してくださいました。
そして地元を案内してくださるとの事!わーい。

【さすがジモティ、ニャムツ修道院】
さっそく入場門でエレナさんのジモティっぷりパワー炸裂!
地元の信者からは入場料はとらないようなのですが、
観光客は支払わなければなりません。

そこをエレナさん、何やら強引に説き伏せて「さぁいらっしゃい」
管理人から入場料を請求されませんでした(^^;)つ、強い…。


ここニャムツ修道院には色んなエピソードで満ちています。

●エピソード1「浮き上がる石畳」
宗教にまつわる不思議な伝承。
聖堂につながる石畳の道の途中に墓石みたいなものがあります。
ここが何度整備しても浮き上がってきたところだというのです。

昔ここに聖人の骨が埋まっていたそうで、石畳が浮いてきたのは
「ワシの存在に気付いてくれぇ〜」という奇跡のサインだったとされています。
掘り返したら遺骨が出てきたんだとか。

今は絵葉書のように遺骨を聖堂内にきちんと祀って(保存して?)いるので
浮き上がることはないそうです。う〜ん、ミステリアス。


●エピソード2「聖人骨の信仰」
昔はグロテスクな信仰があったようです。
例えば、カトリックでは聖人が死ぬとその遺体の一部(髪の毛とか腕とか…)を
きりとって大切にしていたとか。もちろん昔のお話ですよ。(しかも伝聞系)

ここにも似た信仰のがあったのです。(ルーマニアはオーソドックス(正教))。
それが聖人骨の信仰。その手順は下記の通りです。
 1.修道士が死ぬ
 2.遺体を埋める
 3.7日後に掘り返す
 4.そこでキレイに骨が残っていたら…
 5.この人は聖人です!
 6.骨を掘り出す
 7.納骨塔に保存

掘り返すのは修道士限定。(修道女はどうか分かりません…)
例えどんなに規律を守った生活をしていても、掘り返して骨が出てこなきゃ
「ああ、コイツは聖人になるほどの人物じゃなかったのね…」

その納骨塔は聖堂の奥にヒッソリと建っています。
中は薄暗く、頭蓋骨に年号(多分亡くなった日か掘り返した日)が書かれていました。
…それにしても…グロテスク…。
ヨーコさんはアウシュビッツを連想するのでここは苦手だと言っていました。同意。

あ、もちろんこれは昔の信仰で、今はやっていないそうですよ。

●エピソード3「神様からのアドバイス」
この聖堂の中を、いや、お祈りを捧げる信者の動きを観察すると面白いです。
アルター(祭壇のような者)の前に大きな聖母マリアのイコンがあります。
このイコンをね…信者はくぐるのです

その様子を見て私はビックリ!
えー、そんなことして罰当たりじゃないの?

なんとこのイコン!
下をくぐると神様からのアドバイスが聞けるという言い伝えがあるのです。
なので皆こぞって下をくぐります。
奈良の東大寺、穴のある柱と似たようなものでしょうか?

●エピソード4「3本の腕を持つ聖母マリア」
エピソード1の写真とエピソード3の聖堂は、同一の建物です。
この修道院敷地内にもう1つ別の聖堂があって、そこのイコンのマリア様は…
手が3本もあるのです!
また頭の中でX-FILEなBGMがかかってきましたよ〜、モルダー!

4世紀から6世紀頃のお話だそうです。
ある信者(聖人かもしれない)が国王に手を切られてしまいました。
確か無実の罪かキリスト教への迫害だったと思うのですが、
ここんとこ記憶があいまいなのです…。

まぁ理由は何にせよ、腕をなくしてしまったその信者は
信仰深い人であったらしく、彼の功績をたたえ、
そしてまた彼に対する救いの手をさしのべるという2つの意味で
このマリア様は3本の手をもつようになったのだそうです。

その第3の手(=救いの御手)は銀色をしていました。



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