カタコト会話deルーマニアの旅。


★8/9 修道院巡り<バラティク・アガピア>★

【朝ごはん】
エレナさんが朝ごはんを用意してくれました。
熱々の真っ赤なフルーツティーはサイコー★
エレナさんお手製の魚のペースト(トマト味)がとってもおいしかった!
これ、温めてパスタに和えてもいけるだろうなぁ〜。

【悲しみの女王・バラティク修道院】
昔むかし、王様と4人の息子(=王子)の首をトルコ人に斬られてしまい
身寄りをなくした女王様がとある修道院を訪れたそうな
その修道院がバラティク修道院
私が思うに、女王様はここで生涯を過ごしたと思う。

そんな予備知識をもって聖堂内へ入ると…
何とまあ!壁画にルーマニア人(おそらく王侯貴族)が
トルコ兵に首を斬られるシーンが描かれているではありませんか!びっくり。

これまで見てきた修道院の壁画にも、トルコ兵に焼かれたり斬られたりする
聖人の絵があったのですが。
時代を反映しているなぁ〜。

【ルーマニアの有名人 その1】
ルーマニアで有名な人物にミハイ・エミネスクがいます。
ルーマニアを代表する詩人です。
彼の作品を読んだことはありませんが、ルーマニア文学の誇る文豪でしょう。
スチェビッツァ修道院に、彼の銅像がありました。

さて、このエミネスク、Raduさんが話すには梅毒で死んでしまったとか。
エレナさんは「精神の病で死んだのよ」と話していました。
私は両者に1票。

Raduさん説は現実的で、さもありなんといった感じがする。
しかし、エレナさん説はいかにも文学者っぽくてこちらを採用したい気持ちも。
芥川龍之介や三島由紀夫や太宰治のような。
(なんて言っているけど文学全然疎い私…)

そんなエミネスクの恋人も梅毒で死んでしまったとか。(Raduさん説)
いやいや、彼女も精神の病で死んでしまったとか。(エレナさん説)
私たちの間では、真相は闇の中です。

そのエミネスクの恋人の墓が、ここバラティク修道院の目と鼻の先にあります。



【ルーマニアの有名人 その2】
ニコラエ・グリゴレスク。ルーマニアを代表する画家です。
チャウシェスクといいエミネスクといい、〜スクで終わる姓が多いのかしら?

バラティク修道院の次に訪れたアガピア修道院の壁画が
かのグリゴレスクによるものなのです!
19世紀中頃〜20世紀初頭の人物なので、描かれた時代は19世紀後半?まぁそれくらい。
なので、これまで見てきた古い修道院のフレスコ画と絵の趣が違いました。

そうそう、オーソドックス(正教会)だけなのか、他の宗派もそうなのか知らないんだけれども、
教会(聖堂)の一番奥の塔、ルーマニアとロシアの教会(=オーソドックス)だと
あのデデンと構えたアルターのあるところ、あそこの天井に常にイエスが描かれています。

私はあの部分が重要な部分(絵)だと思っていたので、
(だって光がさして明るいし、一番塔が高そうだから)
どの聖堂でも必ずそこを見ていました。
で、このアガピア修道院、そのイエスが他とちょっと違ったのですよ!

いつもはイエスの顔のアップというか、胸像なのですが、
ここアガピアは全身が描かれ、そしてがかかっているのです!
お土産の絵で紹介します。


エレナさんも気付かなかった、大発見!
これには何か特別な意味があるのかな!?

修道院の敷地内は、カラフルな花で彩られ、それはもうきれいでした。


【修道女】
ここアガピア修道院は修道女の修道院。(なので修道士(男性)がいない)
修道院全体の慣習かどうかは分からないけど、
この辺りでは修道女が養女(?)をとるらしい。

養女(?)といっても、修道女なんだけど。
年をとったら若い修道女と一緒に暮らすんだって。
で、その若い修道女も年老いたら自分の養女と一緒に暮らすんだって。

アガピア修道院を見終わった後、とある修道女のお宅に招かれました。
彼女は現在78歳。9歳の時からこのおうちで暮らしているって。
もうおばあちゃんなので、慣習通り、若い修道女と暮らしていました。

おうちはね、花にかこまれていて本当にステキだったの!
それほど広くはなかったけど、2人が暮らすには十分。
若い修道女の部屋にはヌイグルミがあって、「ぁあ、女の子だなぁ」って思った。


さて、私たちはテラスでシャルベットというお菓子をいただいた。
「シャーベット?氷菓かな?」という私の想像とはまったく違うものだった。
砂糖とフルーツを煮詰めて混ぜたものらしいのだけど、
なかなかにコツがいるものらしい。おばーちゃん修道女はこの達人だって★

シャルベットはやわらかい金平糖みたいで、スプーンにくっついてて、
スプーンは水の入ったコップに入れられている。
…て説明じゃ分かりにくいので、絵を描いてみました。


とっても甘〜い。
シャルベットはピンク色しているけど、何のフルーツなんだろう?
お砂糖甘すぎてもう分からない(^^;)
道路わきではピンクやオレンジなどカラフルな「何か」が瓶詰めにされて
売られていたけど、ひょっとしたらこのシャルベットだったかも〜!

【またも修道院にまつわる謎なエピソード】
アガピアが女性(修道女)の修道院でしたね。 では、修道士の修道院はこの辺りにはないの?
それが、昔は存在していたそうなのです。

はい、ここからX-FILEのBGMです。
昔々、その修道院は塔だけ残して、あとは全て土の下に沈んでしまったのだそうです。
それだけでもミステリアス!しかしミステリアスなエピソードはまだ続きます。
村の皆がそこを掘り返そうとしたのですが「中に居る者達の祈りを邪魔してはならぬ」という
紙の声がきこえてきたため、それ以降は誰も掘り返さなくなったとか。

こういう面白い話を聞かせてくれたエレナさん、ありがとう♪



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