カタコト会話deルーマニアの旅。


★8/10 スチャバ大城塞★

【スチャバに到着】
ここの目的はシュテファン大公にゆかりのあるスチャバ大城塞
スチャバには1泊せずすぐに次の街へ移動するから、リュックをしょったままでの待ち歩きだ。
私は肩こりスト(肩こり持ち)なので、あんまり無理できないから、休み休み行こう。

修道院巡りをしていたときはとても寒くて手持ちのカーディガンでは効果がなかったので、
ここでジャケットでも調達しようと思っていたけど、今日は暑いのでそんな気になれなかった。

なので、まず1番に大城塞だ!
ところがところが。地球の以下略の地図と、実際の道路(通りの名前)が一致しない。
あれあれあれ〜?と同じところを行ったり来たり。
これではラチがあかんので、通行人に聞いてみることにした。

道を尋ねる時、Raduさんは「こんにちは」の後に「Nu va sparati」と言っていた。
「ヌ バ スパラッツィ」とは「ちょっとよろしいですか」の意。
私は「すみません」の「マ スクザッツィ」を使っていたけど
発音が下手なのか、どうも通じていなかった。
ので、「ヌ バ スパラッツィ」に挑戦。

するとこっちのほうがルーマニア語として通じているようだった。
よし、これからはヌバスパラッツィで聞こう。
2、3人の現地民に聞いて、ようやく分かった。

おばさんが道路を指差して「まっすぐよ」と行ったので、その通りに進む。
修道院が見えた。ちょっと足を運んで聖堂を見学して、またその道に戻る。
進む。進む。するとだんだん道が狭くなる。
「ほ、本当に道?城塞はあるの?」

その辺で土木工事か庭仕事っぽいことをしている青年に尋ねる。
どうやらまっすぐらしい。どう見ても、山の中なんですが……。


でも1組のカップルが歩いているのを見て
「デートコース?なら野をつっきているわけじゃなさそうだな」と思った。
怪しいヤツだと思われないように、ほどほどの距離を保って進む。
途中、別の道からおじいさんがやってきたので大城塞に着くか聞いてみる。
この道であっているらしい。おじいさんの散歩コースになるんだから、大丈夫よね。

リュックを背負ったまま階段、かーなりシンドイ。
息はあがるし、膝はプルプルシェンコ。
でも、目の前に目的の大城塞が見えた!ワーイ!苦労した甲斐があったよ!

【スチャバ大城塞】
やっとの思いで到着。ここが、スチャバ大城塞なんだわ!
 

1388年、モルドバ公国初代君主ペトル1世が都をスチャバと定め、築いた城らしい。
そしてニャムツ同様、シュテファン大公の補強によって難攻不落の城と言われるようになった。
強固な要塞だったんだろうなぁ。保存状態はニャムツの方が良かったけど。
ここからスチャバの街が一望できる。

崩れて背が低くなった城壁に腰掛けて、リュックをおろす。
背中は汗でベトベト。やっと荷物から解放された!
帽子をとると頭と髪の毛に開放感。

今、私が座っている城壁には500年、600年の歴史があるのだろう。
ずっとずーっと、ただ黙ってスチャバの街を見ていたのだろう。

都に攻めてくるトルコの軍隊も、トルコ兵を撃退するモルドバ兵も、
悪いことをする人も、聖人も、街の祭りや騒動も、
色々見てきたんだろうなぁ。
ドラえもんの「翻訳こんにゃく」があれば、ぜひ城壁と話したいものだ。

【グロテスク展示】
なんだっけ?世界アングラ博物館とか何とかっていう本がある。
死体博物館とか、生物のホルマリン漬け博物館とか、拷問博物館とか…そのテのガイドブック。
私はグロテスクなものが苦手(ホラー映画見れない)なので、縁の無いものだと思っていた。
思っていた。のに!

入ってしまった。「グロテスク展示」。

スチャバ城塞の中に、テントが張ってあった。
武器とか昔の地図とか、設計図か何か展示してあるのかな?と思って見てみたら、
中は暗いけど人影が見えたので「こんにちは〜」と入っていった。

その人影、人間じゃなくって人形だったので
ヤだなぁ、挨拶しちゃったよ、恥ずかしい…と一人で勝手に照れていたのも束の間、
思わずギョっとしてしまった。

そこにあったのは中途半端にコワい人形達。
ナポレオンに、ヒトラー、フランケンシュタイン。
ヒトラーの隣には人体実験される寸前のユダヤ人とナチ党員。
その時はまだここが「グロテスク展示」会場とは知らず
「???」

奥にはギロチンにかけられる人(ルイ16世@フランス革命?)や
十字架にかけられたキリスト(罰当たりではないのか!!??)が。
そして目の前には……
 

ぎゃーっ!ニッポン!!
そのタイトルも「HARACHIRI(ハラキリ)」。
妙にヘアスタイルが違っているではないかー!
きっと髷を結うのが難しいんだね?

おばけ屋敷とか、死体博物館とか、そんな怖いところではなかったけれど
無造作に人形が置かれているってのもなぁ…いくら昼でも怖いよねぇ…
…って、さっきの感動を返して〜ッ!

怪我迷子の巧妙】
城塞を見終わって、近くのベンチでランチ。
ふと、トイレの看板が見えたので行っておくことにした。
矢印の方に進むけど、トイレなんて無いじゃん…あ!

ぼうぼうに生える草の奥に小さな建物が見えた。
アレかー。と近寄ってみると、この先ケモノ道。
道なき道を進んでみたけど、本当に草木に囲まれて建物まで辿り着けない。

「そんなのアリかい!?」
結局諦めた。
まぁ街に下りるまで待てばいいし……街に…街…まっ…

あれ?私ドコから来たっけ?

迷子だ。野ん中で迷子だ…。ヤバイ。
と、いうかトイレ行こうとして迷子なんてカッコ悪い…
いやいや、落ち着こう。行きは今ここから見て右側から来たのには違いないから
とりあえずそっちを目指せば大丈夫!!

と、「とりあえず」歩いていたら、とても立派なものに出会いました!


シュテファン・チェル・マ〜〜レ〜〜〜!!(シュテファン大公のこと)

帰り道は「正しい散歩コース」のようで、まっすぐ進むと街に出ることが出来ました。
その途中、イタリアで仕事をしているというルーマニア人夫婦と立ち話をしました。
携帯の待ち受け画面が娘さんの写真で、とても美人でした。16歳とは思えない!



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