カタコト会話deルーマニアの旅。


★8/16 列車の中で★

【乗り換え】
シビウからシギショアラまで電車で行くには、メディアシュという駅で乗り換えが必要。

やはり座席は8(あれ?6?)人コンパートメント。
私のコンパートメントには旅行者はおらず、私以外は皆ジモティ。
小さい子を連れたパパとママ。そしてポテチを食べてるちょっとワルそうな浅黒い肌の少年。
チビちゃんがシートの上でピョンピョン跳ねる。
…振動がオナカに響く(泣)

ここ2週間近くルーマニアをウロウロして分かったんだけど、
ルーマニアの人はフレンドリーでよく話しかけてきてくれる。
けど今は体調が悪くて人と会話する力すらない…。
そこで私がとった行動は、居眠り。

少しでも寝れば体力温存、もしかしたら回復するかもしれないし、
周りに誰かいても一人でゆっくり過ごせる。
念のためバッグをスられないように抱えておく。

目を閉じていただけなのに、ついウトウトしてしまった。
同じコンパートメントの、子連れパパに起こされた。

「ドコへ行くんだ?←ルーマニア語」
「メルグ ラ シギショアラ(シギショアラに行きます)」
「なんとかかんとかschimbare(スキンバーレ)」

スキンバーレ…=change…=乗り換えですな!
そろそろメディアシュに着くのかなと思っていたら、
目の前に座っていたちょいワル少年が「English?」と声をかけてきた。おお。

正直、とってもビックリした。
身なりはあまりキレイではないし、ポテチぼりぼり食べてたし、
にらむような目つきが怖い反抗期絶頂な感じの少年だったので
英語を話せる(=ちゃんと勉強してる)のは意外に思えたのです。
見かけで人を判断してはいけませんね。日本の常識ではかってはいけませんね。
ごめんね、ちょいワル少年よ。

ちょいワル少年の英語は上手でした。
何を言っているのか単語がクリアに頭の中に入っていったんです。
詳しく乗り換え説明をしてもらえました。
メディアシュに着いたら頭上の荷物棚に置いていたリュックを取ってくれました。
何と紳士的なちょいワル少年なのでしょう。
Multumesc!

【暗黙の了解?】
ちょいワル少年に急げと言われてダッシュで乗り換え車両に飛び込む。
今まではコンパートメント形式だったけど、今回は2人がけのシートが向かい合わせ。
そしてこの車両はただならぬ空気だった。
よくよく回りを見てみると、ちょっとコワイ顔立ちor目つきの人たち。
皆肌の色が浅黒い。ヨーロッパ的な顔をしているルーマニア人とは違う感じ。

…ロマ?
(ロマとはジプシーのこと。でもジプシーは差別用語だそうです)

荷物を棚に上げようとしてみたら、二台が高くて手が届かなかった。
そこへ、ヒョイとロマ(かもしれない)のパパ(20代後半〜30代前半?)が助けてくれた。
ムルツメスク!

そのロマ風パパは細いけど気肉質の腕で、肌は浅黒く、二の腕あたりにタトゥ。
すこし怖い顔つきをしているんだけど、奥さんとベベ(赤ちゃん)が一緒。
ロマ風パパか奥さんの姉妹とそのべべも一緒。
ロマ風パパ単独で見ると怖いけど、家族そろってほのぼのした団体だ。
(うるさいけど(笑))

ロマ風パパと目があった。どこへ行くんだ、どこから来たんだと質問攻めにあったのだけど
他のシートに座っていたおばーちゃんも大きな声で何か喋ってくる。
何て行っているか分からなかったけど、どうやら私は乗る車両を間違えているらしい。

そこへ車掌さんが通ったので呼び止めた。
おばさん車掌は元共産圏とは思えないほど愛想が良かった。
切符売り場の職員なぞ比にもならないくらいだ。
「どこへ行くの?シギショアラ?ん〜14:37分に着くわよぉ〜」

私に任せなさい、というような頼もしいオーラを感じた。
おばさん車掌はヒョイと私の荷物を棚から下ろして「こっちよ」と私をうながした。
やっぱり車両を間違えてたのかしら。

別の車両に移動するので、ロマ風パパご一行に挨拶を。
皆ニコニコしてさようならを行ってくれた。

さて隣の車両に案内され、ここに座りなさいとシートを指定された。
こっちの車両はさっきの車両とは雰囲気が違う。
乗客ミンナ、ヨーロッパ人らしいルーマニア人だった。

ロマとルーマニアンは別々の車両ってのは暗黙の了解になっているのだろうか?
アパルトヘイトのような差別風習が未だにあるのか。
そんなバカな。
私の考えすぎであって欲しい。

メディアシュから次の小さな駅で、さっきのロマ(?)の人たちが降りたようだ。
手を振ったら、大声トークのおばあちゃんが気づいて手を降り返してくれた。
しばらくしたらロマ風パパご一行も気づいてくれた。
とてもいい笑顔を返してくれて、私も嬉しい気分に♪



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