さえもん 初めての一人旅@タイ

=2nd day 10/10 @バンコク=
★朝はエンジンかからず★

一人旅で不安要素であった、「起床」。
無事クリアです!パチパチパチ。7時に起きて、身支度して(着替えて顔洗うだけだけど)
朝ご飯です。昨夜は食パンしか食べていなかったので、ここでモリモリ食べて、
栄養を摂取したいところであります。
朝食はやはりホテルですな、ビュッフェ形式。
辺りを見ると、日本人が結構いるいる。でも、ピンでいるのは私しかいなかった。
皆、誰かと一緒なのね、と思うとちょっと寂しかったけど、
まずはご飯っしょ。

…しかし。ご飯の後、お腹が痛くなってきた。初の一人で、緊張しているのでしょうか?
体もだるいし、トイレにこもって、その後薬飲んで、
チェックアウトの時間まで寝て、体力回復を待ちました。
11:30頃にムクッと起き上がると、体調も良くなったようで、一安心。
ゆずの歌を数曲口ずさんで、部屋を後にします。

チェックアウトの時、夜に食べたお菓子の料金も取られた…ガクッ
貧乏旅行者には、ホテル宿泊代も大きいのに、その上お菓子まで!!
旅館のサービスで置いてあるお茶とお菓子の勢いで戴いたけど、やはり日本の常識は外国の非常識でした、反省。

★カオサン通りを目指して3時間★
さて、復活したところで憧れのカオサン通りを目指します。
カオサン通りってのは、有名な安宿街。
この年(2003年)ここで日本人男性vs日本人女性の殺人事件がありました。
男性が女性を好いてたんだけど、拒まれて、マリファナかなんかクスリで意識朦朧の時に
女性を殺しちゃったって事件。ぅえぇ。イっちゃってる人の溜まり場もあるらしい。
そんな事聞くと危険地帯に感じるけど、外国人旅行者が集まる観光スポットなんですわ。

夜中ほっつき歩かない、マリファナに興味を持たない、ましてや売春にも興味が無い私にとって
「近づくな」という所に近づかなかったので、全然犯罪臭を感じませんでした。
タイの警察は麻薬取り締まりに厳しくて、かなりの権力をもってるらしいし。
むしろ、ロシアの警察官(兵隊?)の方がよっぽど怖かったよ。

で、バスで行けるんだけど、路線は複雑なもんだから、徒歩で行くことにしました。
これが間違いなのか正解なのかは別としましょう。
地図を見て、1時間くらいで着くかな?と思っていたけど、実際は3時間ほどかかってました。

出発の目印は、やはり中央駅。そこで怪しいインフォメーションの女の人につかまる。
私が日本人だと分かるとすぐさま日本語で誘ってくる。
「ホステル?安い安い」うるさいなぁ、私はもうここには泊まらないんだって!
「ワタシ、インフォメーション。安いホステルありマス」
嘘だろー。だってインフォはちゃんとインフォの建物の中でスタンバイしてるはずだもん。
お前ニセモノだー、とか言いたかったけど、怒られると厄介だと思ったので、
ひたすら非日本人のフリしてわざと英語でおっぱらいました。
果たしてこの英語が正しし使われ方かどうかは私もわかりませんでしたが。
厄介払いをしてから、目指すべき道へ進みます。

まずチャイナタウンを横切る。チャイナタウンといっても、横浜みたいな素敵な中華街ではなく、
険しい顔した婆をよく見かけました。結構怖いよ、この顔。
人生の全てを苦労で染めてきたって感じの顔。
道路を見ると、トゥクトゥクが煙をブォンブォン排気して走っていた。
マスクをしてる運ちゃんもいた。これを見て大気汚染っぷりを感じたけど、
私はこの後、本当に大気汚染を体感する事になる。

タイの街。トゥクトゥクがガンガン走っております


軽いはずの荷物(5キロくらい。ロシアでは10キロ超過)が重く感じた頃、
適当な場所を見つけて、持ってきた水を飲んで一休み。あっついなぁ。
で、また歩いて、右に曲がるべき角にやってきた。
ワット・ポーが目の前に現れる。でも今は宿を取ることを先決としているので「後で見よう」。
なにやら白い、立派な建物が見えてきた。バス停も見える。

カオサンへ行く途中にあった建物。軍事関係かな?国の威厳を存分に感じます


冷たいジュースを売っている婆さんもいた。ここでまた休もう。
ジュースは10バーツ(約30円)で売っている。最近は見かけなくなったビン詰のコーラや
ファンタがキンキンに冷えてスタンバイしているのを見ると、グラっとくるねぇ。
ペプシコーラを1つ頼んだ。冷え冷えのビンごともらうのかと思いきや、
婆さんはビニール袋を取り出し、その中に氷をザクッと入れて、ペプシを注ぐ。
そこにストローをプッ刺して私に手渡した。

カルチャーショックなのか、ちょっとビックリしてから、頭に!マークが浮かんだ。
実は、昨日列車の車窓から、子供が袋に入った茶色い液体をストローでチュウチュゥと
飲んでいたのを見たのだ。「あれは何だろう?」と興味津々だったんだけど、
まさにそれが、今私に手渡された物だったのだ。ハハハン。

暑いし喉乾くしで、一気に吸い上げる。頭がキーンとする。うあぁあぁ、冷たいっ♪
氷だけ入った袋を、デコや首、背中に当てて、ちょっと体が涼しくなった。
気合が入ったところで、また歩き出す。もうカオサンは近かった。

が、気分的には遠かった。私の前に立ちはばかる大通り。
交差点とも言いがたい、道路が何本も入り組んだところに出た。
地図を見ても、どの道路がどう通って、カオサンはどこか全くわからなくなった。
しばらくウロウロして、警察官を発見。近寄ってみると、
幸いにも「May I help you,マダ〜ム?」と言ってくれたので、道を教えてもらいました。

よし、どの道を行けばいいかわかったぞ。次の課題は、道路の横断だ。
タイは歩行者にはやさしくない道だ。横断歩道もないし、信号も無い。
車やバイクは容赦なくバンバン走っていく。トロイ私は、わ…渡れない…(TOT)
何せ保育園の頃、信号の無い横断歩道を一人で渡れなくて家に帰れなかったことがある程だ。
しばらくつっ立ってたら、横に外国人旅行者が来て、左右を見るとダッシュ!
「今か!?渡れるのか!?」と、彼らに便乗して道路を横断。
この後、私は少しずつながらも道路横断のテクを磨いていく。

カオサン通りに近づくと、かの黄色いガイドブックを持ったお兄さんを発見。
すぐにでも宿をとって観光したい私は、彼に声をかけて道があってるか聞いてみた。
「あ、もうすぐそこだよ。カオサンに泊まるの?」と通りまで案内してくれた。
さらに宿探しまで手伝ってもらえる事に。あああ、ありがたい。

炎天下、荷物を背負いっぱなしってのは、今までの旅行ではなかったので、
結構体力的にもこたえてきてた。それが顔に出てたんでしょうかね、
「大丈夫?荷物オレが持とうか?」「いやいやいや、いいですよ、自分で持ちます」
「でも顔が死んでるよ」「歩いて来たんで、ちょっと疲れてるかもしんないです」
「どこから?」「バンコク中央駅から」「バッカじゃないの?バスとかあるのに」「…」

フラフラ歩いてるから、後ろから来た車に轢かれそうになって、
ドラマや少女漫画ヨロシク、抱えこまれるように腕を強くひっぱられました。
「ぉぉお!」と感動しようとしたら間髪入れず「フラフラ車道歩いちゃダメ」と叱られました。

アジア放浪中のRに教えて貰った安宿「パンラム」を探すも、見つからず、結局
別の安宿に泊まることにしました。お兄さんには色々お世話になりました。
とても爽やかな人でした。(初対面の人にもバカと言ってしまうあたりも)

★結局、今日は移動だけの一日に終わってしまった★
さて、無事チェックインを済ませる事が出来たわけで、早速部屋に入って荷物を置こう。
想像した通り、小汚い部屋でした。こんな感じの部屋で寝るのは香港以来。
落書きだらけの壁(しかも薄そう)、窓ガラスのない窓、窓のすぐそこは隣の建物の壁。
ボロボロのマットがのったパイプベッド。言うまでもなく、部屋は狭い。
「こんなもんだわな」

リッチなのが、机と椅子が揃っていた事。
廃校になった小学校からワープしてきたような物だった。ちょっと懐かしさを感じる。
怖いな、と思ったのが扇風機。カバーが取れてるので危なっかしい。
ベッドのすぐそこなので、寝てる間に羽がブッ飛んできたら血みどろになってしまう…

さてさて、これでやっとバンコク市内を(厳密にはカオサン周辺を)観光できるぞ。
まずは、王宮だ。カオサン来る途中にチラッと見えてたので、ワクワクです。
が、残念な事に、入場は3時まで。過ぎちゃってるよ、グスン。
あきらめて、その辺をフラフラすることにした。

チャオプラヤ川の渡し舟に乗ってみた。カオサン通りに一番近いバンランプ―という
船着場で降りて、散歩をした。

★やっぱりタイは辛かった★
カオサンより一本隣の屋台が多いという通りでご飯を食べる事にした。
初の屋台メシであります。
海老が美味しいと聞いたので、海老が入った炒めメシを頼んだ。
タイ語会話集を開いて、一生懸命「辛くしないで下さい」と読み上げた。
屋台のおばちゃんは顔をしかめて、?マークを放出しまくっていた。
発音が違いすぎたのかなぁ。サエモンさん、そのようでっせ。
やっぱり辛いのが出てきちゃったよ!!

現地の人にとってへでもない辛さなのか、辛くもないと思っている程度なのか、
日本人でもこれくらいの辛さは「食べられる辛さ」なのか、
どれにしても辛いの食べれない党の私にとっては辛かった。
目と鼻と全身の毛穴から、水分出まくりでしたよ。うへぇ。
海老は美味しかったけどね!屋台の人にどう?って聞かれて
「ベリィホッッ!ベリースパイシッ!バット、デリシャス!」と泣きながら叫びました

美味しそうなんだけど、辛かった。海老は旨かった。

★ルンルン、現る★
宿に戻ってくると、日本人のおじさんがテラスでゴロゴロしてました。
(チェックインした時は完璧寝てた)で、話し掛けてきました。
おじさんの容貌はジャン・レノを日本人風にどうにかしちゃったような感じで、
かけてる眼鏡もジャン・レノの様。ヤマさんと呼ばれているようだけど、
宿を切り盛りしている人からは「ルンルン」というあだ名で呼ばれているようだ。

ルンってのは、タイ語でおじさん。転じて、ルンルン。に、似合わないなぁ。
ルンルン…もとい、ヤマさんは、商用でタイに滞在中で、ホテル泊じゃ、
誰とも話す機会がなくなっちゃうから、わざと貧乏旅行者が尋ねる安宿に泊まっているとか。
「若者と交流できるから、刺激になるんだよね」だとか。
それで、この安宿に長期滞在しているんだって。すっかり主になっているような気がする。

この安宿のオーナーは女性とあってか、あまりむさ苦しくて怪しげな旅行者は
泊めないようにしているようだ。怪しげなヤツがくると、ルンルンに目配せして、
大丈夫か聞くこともあるんだって。すっかり主じゃん。
泊まってる西洋人のおばちゃんも、あんたはチーフよ、とか言って
ルンルンにかたく閉まった瓶のフタを開けさせてた。

★安宿の夜★
ルンルンと会話をしていて、けっこうな時間がたった。
夜は涼しいとはいえ、やっぱりジメっとしていて、暑かった。
じっとしてるだけでも汗ばむくらい。話が私以上にノンストップのルンルンが
「明日は早いんだろう、シャワーでもしてサッパリしてきなさい」と進言。
お言葉に甘えて、先にシャワーを失礼した。

シャワーは水シャワー。ひぇっ!冷たい!と感じたのもほんの少しの間だけ。
だってここは暑いんだもん。水のほうがガス代もかからなくて合理的じゃん、と
妙に納得して水シャワー。ただし、夜だし長時間浴びてたら風邪ひくだろうなと思って
サッサと済ませた。シャワー後は、プールから出てきたような、変な爽快感があった。

そして、おやすみの時間。
寝袋はもってきていない。その代わり、コタツ布団のシーツをもってきている。
ベッドのダニ対策。安宿ってくらいだから、ベッドが汚れているのは予想してた。
ガイドブックにも、ダニや南京虫に注意!なんて紹介してたし。
寝袋よりかさばらないし、シーツにも布団にもなる。たたんで使えば両方機能する。
ああ、私って頭いいなぁ。

しかし、不快指数は高かった。蒸し暑い。
カバーなしの扇風機が怖くて、使ってなかったのだ。
ファンが回らないと、あっつい空気がそのまま汗の臭いとともに淀んでくる。
暑い、暑い、蒸し暑い。
このままでは「サエモンの蒸し物・日焼け止め仕立て〜タイの風とともに」が出来上がってしまう。

時間が経てば経つほど、汗でじっくり味が染み込んでしまう!!
もう、もう我慢できないッ!扇風機を回そう…
かくしてゾンビが潜んでる部屋にいるミラ・ジョボビッチくらいに怖い夜を過ごしました。


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