さえもん 初めての一人旅@タイ

=3rd day 10/11 @バンコク=
★寝坊からスタートの一日★

もっと朝早く起きようと思っていたのに、ちょいと寝坊した。
いつも旅行となると早起きできるのに、一人だとその辺気が抜けちゃうらしい。
モソッと起きて、ムアッと暑い部屋でモソモソと持参の食パンをほおばる。
…あんま美味しくないなぁ。これが誰かと一緒だと、楽しいんかなぁ。

★ルンルンから便利グッズ★
宿を出る時に、ルンルンにつかまる。(「つかまる」は人聞き悪いなぁ)
ルンルンと一緒にタイ人の男の人(年は近そう)がいて、この人がまた
日本語ペラペラなんだわ。怪しい日本語を繰り出す客引きとは月とスッポン、
「ビミョー」「すごくない?」と語彙の少ないギャルとは大違い、
教養のある、きれいな発音の日本語でした。

通訳のアルバイトをしてるんだって。ぅぅう、耳が痛いです。
ルンルンがバンコクのバスは複雑だからと、バスマップを貸してくれました。
これで迷子になることなく、観光ができるってもんだ。

★ワット・プラケオと王宮★
ルンルンとおしゃべりしていたので、ゆっくりめの10時出発となりました。
昨日予行練習?で川を渡ったので、今日はスイスイっと船着場から王宮まで。


外から見たワット・プラケオの堂。
一見均整の取れた色合いだけど、境内の建物は実は色とりどり


いやぁ、これはもう、アジア的にギラギラ!豪華絢爛!
「奥ゆかしい」の「お」の字もないほど、パワフルで圧巻。
西洋でも日本でも味わえない、派手な色合い。そして贅の限りを尽くしたデザイン。
ギンギラギンにさり気なく♪なんて歌っている場合じゃないよ、
キンキラキンにこれ見よがしに♪って感じです。
そんなトコに、王様のやんごとなさを実感しました。

エメラルド仏像を収めているお堂の緑と青と銀(鏡かな?)の色合いが何とも
孔雀のようで、キレイでした。残念なのが、APECの来賓を迎える為に、
エメラルド仏像のお堂が一般人立ち入り禁止になっていたこと。

ヨロヨロっと近寄ったら、ガードマンがノーと威圧感たっぷりの一言。
バスケでマークしてるくらい、中を見せまいというアクションだったけど、
暑苦しいのにそこまで接近しなくてもいーじゃんか…。
遠くには、スーツ姿のカチッとした格好のお偉いさんぽい人が
ガイドの案内に聞き入っていました。遠くから眺めるはパンピーの皆様(私含む)。

気を取り直して、別の建物へ。何も王宮はエメラルド像だけじゃないのよ、
見たかったけど…。(かなり根に持っているご様子)

どの建物にもよくみたのが、鬼と猿を掛け合わせたみたいなヤツと、
鳥と人間を掛け合わせたみたいなヤツ。守り神かな?
どちらもステキなポーズをおとりになって(笑)
誰にも見られてないことを確認して、こっそりポーズを真似てみたけど、
鳥人間の方は、腰痛めますたい。スキーのジャンプみたいな格好じゃない?
 
(左)鳥であり、人間であり、女かな?神秘的な表情
(右)これが猿鬼。睨みのきいた表情。厄除け効果抜群な感じがしますね。



さらに内部をウロウロすると、アジア的きらめきとは趣の異なる白亜の建物が
見えてきました。屋根はタイ風だけど、建築様式そのものは西洋風。
これが、メインとなる建物、王宮。
ゲートのところに王様の肖像画がありました。まるで中に入る人を見張っているかのよう。

ゴテゴテして見えるけど、実は旨い具合に
西洋風がタイ式建築物に溶け込んでて、かなりマッチしているように思えます。


★ワット・ポー★
今日は観光メインの日。自分のペースでサクサクと次の観光スポットへ移動バイマイフット。
続いては、目と鼻の先にあるワット・ポーへ。ここには巨大な涅槃像があるのです。
金ぴかで穏やかな表情をしてらっしゃるお釈迦様から感じ取るものは、やはり
悟りの境地でありましょう。小さい頃、お釈迦様の悟りサクセスストーリーを伝える「ねはん」
という絵本を読んだことがありまして、寝そべる(子供の目からは、そう見えた)お釈迦様の周りに
弟子や動物(ここが絵本だなぁ)が集まっている様子が今もありがたさ満点に頭に残っていて、
ぜひ見てみたいと思っていたのであります。

堂内は土足厳禁。靴を棚に置いて、中に入ります。やはりお釈迦様の前では失礼だかでしょうね。
内心「げげっ。足の臭い撒き散らしてしまうやんけ」とハラハラしてましたが。
しかし、涅槃像のお顔を見ると、そんなアホな事忘れてしまいますね〜。
デカさはもちろん、その金ピカリン具合と言い、その存在感、悟りきったお顔…。
どれをとっても「お釈迦様じゃぁぁあ」。

ここで手を合わせたくなるのが信仰心の篤い人。うわぁ、金ぴかじゃぁぁと感心するのが
他の宗教を信仰する人か不届き者。私はどっちかってぇと、後者かもしらん…。バチ当たり?
足の裏も美しく、貝の細工が施され、そこには仏教の教えが刻まれてるとか。

デカすぎる。これは背面、頭部から足に向かってのショット。
実に穏やかそうな雰囲気が醸造されていますが、よ〜くみると、中性的な体格です。
プロポーションが私によく似ている…。がくっ。

★タイ式足裏マッサージを初体験★
帽子を宿に置いてきてしまったので、この炎天下、頭がフラフラしてきました。
歩き疲れたし、もうフラフラ。
そこへ、「マッサージどうですか?」といびつな日本語を耳にした私。

ここワット・ポーはタイ最初の大学(医学)であり、タイ古式マッサージの総本山。
境内にはマッサージ場があるのだ。
暑いし、ここで一休みしたいと思っていたし、タイ式マッサージも体験してみたい。
そこで、中に入ってマッサージをしてもらうことにした。

まずは、コースを選択。全身(タイ式と聞くとすぐに連想される、変なポーズをポキポキとるヤツ)
か足か、数種類コースがありました。私は足を選択。一番疲れてる部位だし、一番安かったから。
で、建物の中をよ〜く見ると、オッサンばっか!しかも国際的に。
小娘は私しかおらず。え?私もオッサンの仲間って?おだまりっ!!

足コースと言えど、膝から下の脚もマッサージするので、着替えをします。
フリーサイズの短パンを手渡され、虐げられたような狭い隅っこのスペースにカーテンが
設置されている着替えルームへ案内される。(ルームか!?)
扇風機の風もこないこの場所でせっせとジーパンを脱ぎ、短パンを履く。
だけどコレ、フリーサイズにも程があるよ!?デカイ西洋人のオッサンも履けるビッグサイズ。
ヒモでしっかり縛ろうにも、ダボダボで脱げてしまうんじゃないかという危機感に見舞われつつ
マッサージ場の椅子に座る。

隣はオヤジ。その隣もオヤジ。若い人で、20代くらいの日本人(でもオッサンぽい感じの人)。
男どもにまぎれて、マッサージ師のお姉さんに脚を委ねる。
まずきったねぇ脚をタオルで拭いて、クリームを擦るように塗って、
足の裏を揉んでくれます。足ツボ刺激の棒みたいなもので、足の指をピッピッと刺激します。
痛くはないんだけど、これが中々の刺激で、気持ちがいい。
ボーっとしっぱなしの45分。
マッサージを終えたら足が超スッキリ!足取り軽し!お姉さん、かなりの腕前ですよ!!
本当に効くから、バンコクに行ったらワット・ポーのマッサージ堂へ!

ちなみに気になるお値段ですが、私がしてもらった足のマッサージ45分は
300バーツ(約900円)でした。日本では破格値だけど、こっちでは高い方です。
カオサンの方がはるかに安いと後で知ったけど、
それでも総本山・本場中の本場とあって、確かな技術でした。
日本語を勉強している人も沢山いるらしい。

★ワット・アラン★
次に、渡し舟(2バーツ)で対岸にあるワット・アランへ。これまたステキにゴテゴテした装飾。
記念写真に、顔を穴にはめるハリボテがあったけど、これをやるとどこからともなく
人がやってきて、撮影使用料を要求するらしいという噂を聞いていたので、ヤメた。
これ撮ったら結構なネタなのになぁ…。でも私ケチだからなぁ。

ここでも猿鬼は健在。テッペンまでは行けれないけど、上まで上れる。
寺院の塔の高い所から景色を見渡すと、何だかエラソーな気分になってしまう。

★伊勢丹★
バンコクに伊勢丹があるそうな。ちょっくら行ってみるかな、という勢いで伊勢丹へ。
ワット・アランから渡し舟に乗って移動。そこからBTS(スカイトレイン)という
リニアモーターカーのような最新の乗り物で移動。
バンコクにはまだ地下鉄がなくて、BTSがバンコクの交通を都会たらしめているよう気がする。
料金もバスに比べると高い高い。乗客もどことなくアッパーな感じがプンプンします。

BTSの駅を降りると、人人人!アジアの都会だなぁという感じがします。
伊勢丹は伊勢丹らしく大きなビルで内装もキレイ。
トイレを借りたのですが、洋式でキレイ。さすがと言ったところでしょうか。
紀伊國屋が入っていて、日本の書籍が買えるのがありがたいのですが、
いかんせん高い高い。
さらさらっと見て回って「貧乏旅行中の自分には縁がない場所だったかも…」と呟いて
この場をさりました。

★午後6時の出来事★
伊勢丹をでて少しすると、どこからともなく音楽が聞こえてきました。
威厳のある威風堂々とした曲。!タイ王国の国歌であらせられまするはべり候。
行き交う人々は直立不動。これが有名な国歌直立不動か〜。

外国人でも動くと罰せられるんだっけ?「郷に入っては郷にしたがえ」
皆が動き始めるまでしばらく私も動かずただじっとしていました。
国歌が終わると、また何事も無かったようにさっきの日常にもどる。
ほんの1,2分が、私にとっては非日常に感じた。まるで時間が止まったかのよう。

★帰れない!?★
さてさて、カオサンに帰って、安くておいしいご飯を食べようではないか。
帰りはバスにトライしてみよう。
ところが…お目当てのバスがいっこうに来ない。
渋滞激しいバンコクでは日常茶飯事、当たり前のことかもしれないが、
午後6時もまわり、少しずつではあるけど日が暮れ始めている。ちょっと焦る私。
諦めて、来た道を辿り、BTSに乗って船着場へ。

「バンランプ―まで」と船に乗せてもらう。
渡し舟には、チケット売りと運転手、車掌みたいな人(船を岸に寄せて、乗客の乗り降りを助ける)
3人のクルーが乗っている。車掌みたいな人はこれでもかと言わんばかり力一杯笛を吹いて
岸の係員や乗客に船が発着する事を知らせているようだ。
すぐ隣で乗っている客からすると鼓膜が破れそうでこれはこれでアジア的にウルサイ。

しかし今回の船の笛吹き係はオダギリジョーを熱帯ワイルドに仕立て上げた感じで、
タイ人では珍しい顔立ちのイケメンだった。勝手にオダギリと呼ぶ。

オダギリの近くにはハリー・ポッターをぽっちゃりさせた女性がチケットを売っている。
ガイドブックを見ていると、彼女が「バンランプ―?着いたら教えてあげるから安心して」
というようなことを英語とタイ語で話し掛けてきたので、
暗くなるのを心配していた私は安心して川からバンコクの景色を楽しんだ。

バンコクは確実に発展している。ガラス張りの近代的なビルやホテルが建ち並び、
夕焼けをバックにキラキラと光っている様なんかは、小さなマンハッタンを思わせる。

夕焼けの織り成すピンクと紫、ブルーのグラデーションに酔ってた頃(船には酔っていない)
見慣れた船着場が視界を横切った。

「あれ?今通り過ぎたの、バンランプ―じゃ…?」

船にも急行と鈍行があったようで、バンランプ―はまさに鈍行しか止まらない船着場だった。
ハリー・ポッターは言う。「次で降りなさい。バンランプ―まで歩いていけるわよ」
ふ、ふ、ふ、ふざけんなー!!!
乗る時バンランプ―停まるって言ったのアンタじゃんかー!!
こんな暗い所、一人で歩きたくないっつーの!

かくして船は次で降りた。辺りは真っ暗。地図を見ようにも、道が見えん…
途方に暮れる私。
観光客と見て10バーツせがんでくるガキンチョが大量発生。
「テンバー」「テンバー」ええい、しつこい!今それどころじゃないんじゃぁ!!

道も分からず暗がりと子供達にオロオロしていると、いかにもカオサンで宿泊してそうな
西洋人カップルを発見。地図をおっぴろげて彼らに聞いてみた。
「カオサンに行きたいんだけど、違う所で降りちゃって。あなたたち、道分かりますか?」
すると、彼らは小難しい顔をして言うのである。
「オゥ、私たちもカオサンに行くところなんだけど、道が分からないのよね。」
「レッツ テイク ア トゥクトゥク?」(多分こんな英語。かなり訛って聞き取りにくかった)
3人で割り勘だから、その手が最良かもしれないと思って、同意した。
た、助かった〜〜〜(T▽T)

さっそく近くにいたトゥクトゥクに料金交渉。運転手の兄さんは50だと言い張る。高い。
しかし、カップルの彼女の方は強かった。相手が非英語圏なのをいいことに
「フィフティーン?OK」と喜んでみせる。兄さんはたまったもんじゃないとばかりに、
大きなリアクションでノ〜と言う。どっちも芝居臭せぇ。
しばらくフィフティーとフィフティーンの小競り合いが続き、結局
1人10バーツ、計30バーツで合意。
この時、西洋人は体も神経も強いって迷信めいた事はあながち嘘ではないと知った。
彼女はしきりに「15って言ったじゃんかよ。男に二言はないでしょ、ねぇ」みたいなことを
言ってて、とにかく交渉上手というか、図太かった。

排気ガスを撒き散らすトゥクトゥク。兄さんヤケっぱちになったのか、やたらと
スピードを出しまくる。3人ぎゅうぎゅうづめの後部座席は、カーブのたびに
押しつぶされる思いをした。

カップルの彼女の方が、「どこから来たの?」「どのくらいここにはいるの?」「カオサンはどう?」
など色々聞いてくれたけれど、エンジンの轟音でほとんど何も聞こえず、
チグハグな会話が数分間続いた。ひたすら彼女はご機嫌でガハハと笑っていた。
こうありたいなあと思った。

★お楽しみの夕食タイム★
どんなに暗くても、カオサンにいると安心してしまう。(人で賑わう11時とかそれくらいまでは)
さて、今日はどんなものを食べようかな、とてもワクワクする。
一人でフラフラと気になる屋台を覗き込むって、楽しいなぁ。
焼きそば風の麺を食べた。ウスターソースのようなものと砂糖で味付けしてあって、
新しい味でもあり、懐かしい味でもある。イケる。
焼き鳥もンマイ。デザートにフルーツのカット(洋ナシみたいな薄味でみずみずしかった)。
お腹イッパイ♪しめて30バーツ。リッチな夕飯だった。

お腹を満たしたら、何をするでもなく、通りをウロウロ徘徊してみる。
そろそろ寝ようかな、と思ったら体内時計の宿に帰る合図だ。
部屋でじっと直立してみると、まだ体にグワングワン揺れている感じが残っている。
あー、今日はたくさん船に乗ったなぁ。



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