さえもん 初めての一人旅@タイ

=8th day 10/16 @アユタヤ→関空=
★カオサンの朝、ルンルン再び★

朝起きて(でもちょっと寝坊)さっそくやってみたいことがあったので
カオサンストリートに出てみる。
朝から濃厚な屋台のごはんの匂いがして、「さすがに朝からこれはヘヴィーだなぁ」と
思いながらテクテクあるいていると、フッと私を呼び止めるおじさんが。
旅の途中、私を呼びかけるなんてタクシーの運転手とか、そんな客引き連中しかいないはず。
けど、その声ははっきりと日本語だった。
声の主はルンルンことヤマさん(というかむしろルンルン)だった。
ここで知り合った男性と朝ご飯を食べているところのようだ。
「今日は何処へ行くの?」
「アユタヤへ行こうかなって思ってます。でもって帰国します。夜中に飛行機に乗るんです。」
ルンルンはそうかそうか、グッドラック、という顔をして手を振ってくれた。
私も手を振って、そのまま進んで行った。
この人には随分お世話になったなぁ。

★念願の…★
で、カオサンストリートでやってみたかったことを実行すべく、通りをうろうろしてみる。
ついでにその為にお金を両替しておく。(これ、結構な無駄遣いなのです)

さてさて、私がやろうとしていることは何でしょう?制限時間は5秒!
ピッピッピッ、ポーン、タ〜イムオーバー。
正解は、編みこみ。
頭の、編みこみ。髪の毛の、三つ編み。細いのたくさんするとドレッドヘアみたいに見えるアレ。
結構たくさんそんな頭してる女の子みかけて、いいなぁ、やってみたいなぁと
思っていたのですよ。でも、ここってメチャメチャ暑いでしょ。汗かきまくるでしょ。
でもって、あの頭ってどうやって洗えるか分からないわけで、
旅の途中より最後、記念にやってみようと思っていたのですよ。

三つ編み屋はマネキンをエクステをぶら下げて座っているので、見ればすぐに分かります。
1,2時間はかかるよという噂を聞いていたので、すぐにやってくれそうな
=今客がいない三つ編み屋を狙いました。相場が分からないので流されるままの値段交渉。

髪を結ぶ紐は、タイ国際航空のイメージカラーと思しき紫&山吹色をチョイス。
すると三つ編み屋(私より年下な感じの女の子2人)はテキパキと三つ編みを編み始めました。
女の子はなにやらタイ語でおしゃべりしながら手際よく編んでいきます。
結構頭皮を引っ張られます。抜け毛が気になる方はご注意を(笑)
しっかし、編んでもらっている間、ホントーにやる事が無い。
通りを行くタイ人男性がおだてか本音か(多分おだてて)「カワイイネェ」といってきたら
エヘラエヘラ笑うしかやることがない。
人間ウォッチングをしようにも、首を動かす事ができないので
好きなだけ好きな人を見ることは出来ず、ただ通りをボーっと眺めていた。
それはそれでいとをかしである。
途中、私の頭をいじる手が2つ(つまり一人分)増えているような感じがした。
話し声も一人分増えているような感じがした。
どこからともなく助っ人が来たのか、3人ハイパースピードであっという間に
私の頭を結い上げてしまった。いやあ、お見事お見事。

改めて鏡を見る。あー、鏡が割れてしまいそうだ。
私のようなノッペリアジア人顔には似合わないことが判明したよ。微ッ妙〜…
いや、今回は顔と髪のバランスとかそんなの気にしてはなりませぬ。
髪!髪だけを見ていただきたい!
それにしても、首を左右にブンブン振ったら何の武器になりそうだ。
そんでもって、髪の先っちょが頬にあたって痒ぃ痒ぃ。

★アユタヤまで★
バンコクからアユタヤまで、バスで約2時間。
まずはアユタヤ行きのバスが出る北バスターミナルまで行きます。
ターミナルっていうだけあって、人も店もゴチャゴチャ。
屋台だらけで人だらけで何処へ行けばチケット売り場に辿り付けるか
分からないくらい。ウロウロキョロキョロしていたら、店をかまえてたオジサンに
バスターミナルはあっちダヨと教えてもらってたどり着けました。
それくらいゴチャゴチャだったとう話。う〜ん、アジア的風景。

★世界文化遺産アユタヤ★
バスを降りてちょっと歩くと、目線の向こうにそれらしきものが。
緑色の芝(かな?)鮮やかに、歴史を漂わせる重みある赤茶色、灰色の建物が見えました。
おお、アユタヤ。世界遺産。
広いなぁ。しかし、どっからどうやってみて行けばいいのかしらん。
ウロウロしてたら地図上ではどこに位置しているか道が分からなくなってしまった。
私は方向音痴 こんな時は、ちゃんちゃららん、インフォメーション〜♪(ドラえもん口調で)
しかし、歩いた距離は2,3キロ。ちょっと道間違えちゃったし。
キレイで丁寧なお姉さんが迎えてくれました。室内は涼しいし快適ダ。

到着して、ちょっと歩いたら目の前にこんなんが広がるんですよ!!


一休憩して外へでた。
ソンテウの運転手のオッチャンに声をかけられる。
300バーツでチャーターしてやると言うのだ。高いよー。
歩いて回るつもりだし。いらんって。
けど、カンチャナブリを出てから、久しく人と会話をしていないのでちょっと孤独。(大袈裟?)
ついつい、そのオッチャンとくっちゃべってしまう。

「300は高すぎマス。100で。」
「ノ〜(かなりのオーバーリアクション)」
オッチャン、あまり英語が話せないらしい。絵葉書をズラッと並べて始めた。
「ココもココもココも全〜部連レテッテヤルカラ、300は高くナ〜イ」
「イヤ、私そんなに時間無いのよね。全部回ってたら電車乗り過ごす。」
「ココもココもココも連レテッテヤルゾ。」
「イヤイヤ、だからさぁ…」

スッタモンダの末、ワット・ロカヤスタ、ワット・プラマハタート、アユタヤー王宮跡に
100バーツで周遊案内してもらうことになった。(うーん、100かぁ…最終日だからフンパツだ)
オッチャン、グワングワンと飛ばしてくれる。
うん、楽チンだなぁ。

ワット・ロカヤスタ。
仏様の穏やか〜な表情、癒されますなぁ。
ずっとずっと悠久の(有給って出たよ…)時を見守ってきてたんだろうなぁ。

アユタヤー王宮跡。
祇園精舎の鐘の音、盛者必衰の理を云々…栄枯盛衰を感じさせる場所だなぁ。
とかしみじみしてたら時間がたってしまった。
急ぎ足で次の場所へ。(なぜならソンテウのおじちゃんが早よせぇとピリピリしてきたので)
ワット・プラ・マハタート。
ここも栄枯盛衰をしっかりと感じてしまえる場所であります。
いや、もう、鳥肌が立つほどにね!!
ここもビルマ軍によって破壊された場所。
長い年月の間に木の根に取り囲まれてしまった仏頭を見た時は戦慄が走った!!
固唾を飲んで近づいて見たけれど、その時体の奥からザワザワっと、何かが込み上げて来ました。

この仏頭は、何を見て何を感じてきたのだろう…

★ちょっと一悶着★
アユタヤ遺跡めぐりは中途半端に終わり(残念)、駅へ向かう。
駅へは渡し舟を利用せねばならんのですが、ソンテウおじちゃんが
「ノーボート。モア50バーツ」と突然言い出すではないか!!
船を使わせず、遠回りしてでもソンテウで駅まで連れて行こうという提案。こ、このヤロゥ!
ま、まままま負けるもんか!!
「私は渡し舟を使わなければなりません。なぜなら、夕飯を食べれる場所が
船着場の屋台ぐらいしかないからです(ちょっと嘘)」
それでも納得のいかない運チャン。多分、数分予定より多く走ったからとみた。
「分かったよ、悪かったよ、時間にルーズだった私も悪い。
けど、50バーツも払ってまで駅には行く気はサラサラないかんね。」
「ノーボ〜ト」
くぅぅ。しょーがないから、ニッコリ笑顔で「遅れた分です」と言って10バーツを渡す。
もめる前に金で解決ぢゃ。するとオッチャン、「いやぁ、悪いねぇ」という顔で
お金を受け取った。ぁぁぁ、コッチの人達はシタタカだなぁ。負けました。

★グッバイ・アユタヤ★
船着場の前には屋台がズラリ。おいしそうな臭いから、胃に来る臭いまでよりどりみどり。
キョロキョロして、うどんのような麺のお店に決定。
メニューの名前は忘れてしまったけど、すっごく美味しかったなぁ。
せっかくだから、横でハエが飛んでいるのは気にしないでおこう…

うどんを食べたら、串焼きや魚にトライしようと思ったんだけど、
思った以上におなかがイッパイになってしまったので諦める。うー、口惜しや。

★アユタヤ駅★
まず、チケットを買う。まだちょっと時間があったので、トイレに行っておく。
トイレのすぐ近くでアメやガムを売っていたのでチープ土産(主に配布先はサークルと学祭委員)
としてドッシリ買っておこう。
アメ売りのおじちゃん(そろそろおじいちゃんなお年頃)は太っ腹な客でありがたい、という顔を
していました。ヘラヘラと美味しくもない笑顔を返す私。

思わぬ所で土産も調達できたし、あとは列車が来るだけだ。
待っていると、6時になった。どこからか、スピーカーからちょっと割れた音楽が聞こえた。
勇壮なメロディーだ。すぐに国歌だと分かった。勿論、皆直立不動。私も直立不動。
王国だなぁ〜。

★列車に乗って空港駅ドン・ムアンを目指す★
ギシギシとカン高い音を立てて、列車が滑り込んできた。
どんな時でも「本当に私が乗るべき列車かいな?」と不安になる私。
駅員さんの「これですよ」というタイ語に背中を押されて、いざ乗り込む。
外はもう、夕暮れのグラデーションが夕闇のグラデーションに変わっていた。
ガタゴトガタゴト…
もう外は真っ暗で、何も見えなくなってしまった。
何でもないのに、暗いと不安を感じるというか、ソワソワしてしまう私。
でも、今晩だけは、「今日で終わりかぁ」と寂しい気持ちになってしまっていました。

★APEC??★
ええっと、これまでの章で滞在中、バンコクでAPECの会議が開かれていたことを
ワタクシ、書きましたっけ??
小泉首相も訪問されたはず。私の帰国と、会議終了の日取りまでもが重なっていたのでしょうか、
空港に着いたら、厳重な警備(と思われる警備)が。
空港ビルへ入ろうとしたらガードマンが行く手を阻む。
「むむむっ、私はそんなにアヤシイ人物ですか!?確かに、コギレイな格好はしてませんがっ。」
と左にステップ。追いかけるように警備員も私の左側へ。
私、ピボット。警備員もピボット。キュキュキュッ←バッシュの効果音。田伏選手ガンバレ。
状況を解説すると、道を譲ろうとしたけどお互い同時に動くもんだから譲るに譲れない、
というあの情景ですわ。
「むぅ〜、何で通してくれないんですか?」と抗議しかけた瞬間、別の通行人が。
この人も警備員に行く手を阻まれる。
あ、私だけじゃないんだ…。なんか重要人物が通るのかな?APEC?
しばらくしたら、警備員がシーバーで何やら連絡をもらって、その後すっと通してくれました。

★免税キングダム★
帰りの便は23:50発。夜中の移動がヤだったので、早めに空港着。
空港到着は2時間前が望ましいらしいが、いつもニコニコ数時間前。
ごはん食べてきたけど、こばらがすいてしまった。
よし、さっさとチェックインしてご飯を食べるぞ。
残りのお金を考えて安く済むものを…ということで、ケンタッキーフライドチキンの
ハンバーガーを。ここにきてまで世界共通の味を食べるのも変かなぁと思いつつ一口ガブりつくと
ピリ辛。おお、タイ人向けにアレンジしてあんのかな。とうがらしのペーストかけなくてヨカッタ。
とか感心するも束の間、だんだん辛くなってきて、ちょっと涙目になってきてしまった。
どんだけ辛いモン食べれんのだ、私は!!

腹ごしらえがすんだら、免税店だ。バイト先など、キチンとしたお土産は免税店で買います。
エスティローダーの新しい香水が気になったので自分土産に購入。リッチな気分に浸る
いくらバーツ以上お買い上げのお客様に●●進呈、というキャンペーンをやっていて、
腕時計をもらいました。ちょっとゴツいおそらく男物。
安物なんだろうけどさ、文字盤がタイ語なの〜(^^)かわいらしいじゃない。ラッキィ!

とりあえず買い物も済んでしまう。ありとあらゆるブランドショップが並んでいるけど、
遠目に見るだけで、ひやかしにいく度胸のない私は、あっという間に免税店を一周。
ぼちぼちロビーに行くか、と一人ポツポツ歩いていったら、ロビーに行くまでの間に
マッサージ屋を発見。受付のお姉さんが感じのいい達者な日本語で誘ってきた。
そうね、まだ時間がタップリありあまって退屈でひからびてしまうだろうから、
出国前にもいっちょやってもらうか、とオヤジ臭く呟いて入店。
キャバクラの客引きについていくサラリーマンかっつの。

肩こりは自覚していますけど、今回肩を揉んでくれたマッサージ師(男性)、力強すぎて
痛気持ちいいから、痛い100%に。痛い、痛い、いったーい!
マッサージ終わった時はえもいわれぬ開放感。気持ちいかった…本末転倒よね??

たっぷりあった時間も、そろそろボーディングタイム。
無機的なロビーで一人座っていると、ホントものすっご寂しくなってきました。
いざ搭乗すると、当たり前だけど日本人乗客がワンサカ。
少しずつ、現実に戻ってきたぞー。

★帰国オマケ話★
現地は何℃あったか知らんが、とにかく暑かった。当たり前だけど、暑かった。
外でウロウロしてたらジーパンが汗で湿って、一度脱いだら二度と履きたくない、
という位に暑かったのです。
日本に戻ると、寒い寒い。なんだ、この寒さは。

しかし、しかし。私は帰国と同時に風邪をひいてしまったんですね、厄介な事に。
南っから帰ってきた旅行者には「あんたウィルスもってないでしょうね?カード」が
渡されるんですね(今回初めて知った)。ドキっとしましたよ。
着陸時には、もう、鼻水ズルズルでしたから。
イヤ、でも、これ、別に悪いウィルスとかじゃないと思うよ。
明らかに機内の冷房が寒くって、居眠りから目覚めたら鼻水、鼻滝だったもん。
他の皆は寒くなかったのかねぇ??

風邪を引いて帰国の私ですが、忘れてはならないことがもう一つ。
   頭。
そう、頭がドレッド風編みこみヘヤァになっているのです。
現地にいた時はウキウキだったけど、さすがに帰国してしまえばアヤシゲな髪型。
空港で検問の人がギラリと私を睨んだ(?)のにもうなづける…。

友達や後輩からはかなりウケましたが(いい意味かネタかはあなたが判断してください)、
いかんせん髪が洗えないもんだから、すぐにほどきましたよ。
ほどいたらほどいたで「もったいない」と方々から言われました。
そんなに私はネタっ子かい!!


最後の最後で風邪をひいてしまいましたが、無事、初めての一人旅は終了しました。
色々勉強になったこと、あると思うけれど、それをどれだけ
これからライフに活かせるかは、自分次第であると思うわけであります。

*Fin*

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